初めての育児は、初めてのことばかりでなにかと迷いますよね。
幼児教育・保育もその一つです。小・中学校は義務教育ですが、就学前の幼児教育・保育は任意ですので、通わせる/通わせない、どんな施設に通わせるなど、各自でよく調べる必要があります。
また、少子化対策の一環として、2019年10月1日より幼児教育無償化が始まりました。では、その制度の具体的な内容とは?
我が家は第一子を授かり、現在は自宅保育中です。わからないことだらけだったため、一から調べました。折角ですので、調べた内容を共有したいと思います。
基本的なことからわかりやすくまとめましたので、ぜひ参考にして下さい。
認定区分ってなに?
①子どもの年齢、②保育を必要とする事由に該当するか否かによって、各家庭が1・2・3号に区分され、お子様が通える施設が決まります。
認定区分の決まり方
早速、あなたのご家庭の認定区分が1・2・3号認定のどれにあたるか、確認してみましょう。
「保育を必要とする事由」とは、以下の通りです。
保育を必要とする事由
①就労
・フルタイムのほか、パートタイム、夜間など基本的にすべての就労に対応(一時預かりで対応可能な短時間の就労は除く)
・居宅内の労働(自営業、在宅勤務等)を含む。
②妊娠、出産
③保護者の疾病、障害
④同居又は長期入院等している親族の介護・看護
・兄弟姉妹の小児慢性疾患に伴う看護など、同居又は長期入院・入所し
ている親族の常時の介護、看護
⑤災害復旧
⑥求職活動
・起業準備を含む
⑦就学
・職業訓練校等における職業訓練を含む
⑧虐待やDVのおそれがあること
⑨育児休業取得時に、既に保育を利用している子どもがいて
継続利用が必要であること
⑩その他、上記に類する状態として市町村が認める場合
認定区分によって利用できる施設
認定区分によって、通える施設は以下の通りです。
1号認定:幼稚園、認定こども園
2号認定:保育園、認定こども園
3号認定:保育園、認定こども園、地域型保育
幼稚園|保育所|認定こども園の違い
では、幼稚園|保育園|認定こども園は、何が違うのでしょうか?それぞれの特徴は下表の通りです。
幼稚園 | 保育所 | 認定こども園 | |
---|---|---|---|
管轄省庁 | 文部科学省 | 厚生労働省 | 内閣府 |
施設の位置づけ | 教育施設 | 児童福祉施設 | 園により異なる |
利用できる年齢 | 3歳~就学前 | 0歳~就学前 | 0歳~就学前 |
利用できる認定区分 | 制限なし | 2・3号認定 | 1・2・3号認定 |
標準的な保育時間 | 4時間 | 8~11時間 | 4~11時間 |
保育料 | 園により異なる | 世帯収入などに応じて 自治体が定めた金額 | 世帯収入などに応じて 自治体が定めた金額 |
保育者の保有資格 | 幼稚園教諭 | 保育士 | 保育教諭 保育士 幼稚園教諭 |
給食の提供 | 任意 | 義務 | 義務 |
幼稚園
対象園児:3~5歳
幼稚園は、満3歳から小学校就学までの幼児を教育し、年齢に相応しい適切な環境を整え、心身の発達を助長するための教育施設です。
保育所
対象園児:0~5歳
保育所は、保護者が働いていたり病気や介護などの理由で、子どもの保育ができないときに、保護者に代わって保育するための児童福祉施設です。
認定こども園
対象園児:0~5歳
認定こども園とは、幼稚園と保育園の両方の良さを併せ持ち、教育・保育を一体的におこなう施設です。共働き世帯など、自宅保育ができない家庭の0~2歳児が利用できます。3歳~就学前の子どもは、親が働いている・いないにかかわらず利用できます。但し、利用可能な保育時間は認定区分によって異なります。1号の場合は4時間(教育標準時間)、2号・3号の場合は11時間(保育標準時間)または8時間(保育短時間)です。
幼児教育・保育の無償化制度について
幼児教育・保育の無償化制度は、<幼稚園|保育所|認定こども園等>、<企業主導型保育事業>、<幼稚園の預かり保育>、<認可外保育施設等>が対象です。
この記事では、幼稚園、保育所、認定こども園の無償化概要について見ていきます。
【 対象者 】
○ 幼稚園、保育所、認定こども園等を利用する3歳から5歳までの全ての子供たち、住民税非課税世帯の0歳から2歳児クラスまでの子供たちの利用料が無料になります。
- 幼稚園については、月額上限2.57万円です。※1
- 無償化の期間は、満3歳になった後の4月1日から小学校入学前までの3年間です。※2
(注) 幼稚園については、入園できる時期に合わせて、満3歳から無償化します。 - 通園送迎費、食材料費、行事費などは、これまでどおり保護者の負担になります。
ただし、年収360万円未満相当世帯の子供たちと全ての世帯の第3子以降の子供たちについては、副食(おかず・おやつ等)の費用が免除されます。 - 子ども・子育て支援新制度の対象とならない幼稚園については、無償化となるための認定や、市町村によって償還払いの手続きが必要な場合がありますので、お住まいの市町村にご確認ください。
【 対象となる施設 】
○ 幼稚園、保育所、認定こども園に加え、地域型保育も同様に無償化の対象とされます。
内閣府 幼児教育・保育の無償化概要 より引用
※ 満年齢と数え年の違いは?
生まれた年の年齢…満年齢では「0歳」、数え年では「1歳」
年齢が増えるタイミング…満年齢は「誕生日」、数え年は「元旦」
保育園と認定こども園の月額上限は?
記載がないことから、保育園と認定こども園の費用無償化については上限がないものと思われます。
満3歳になった後の4月1日って?
保育園・認定こども園は、子どもが3歳になっても、次の3/31までは保育料がかかります。
例)5月生まれの子の保育料が無償になるのは3歳11か月目から。この場合の無償期間は、3年ではなく2年1か月。
つまり、幼児教育・保育の無償化制度のポイントをまとめるとこうなります。
幼稚園料はいくら?
幼稚園費用は「園によって異なる」、また、「無償化の上限が月額2.57万円」ということでした。
では、幼稚園料の相場は、一体いくらくらいなのでしょうか?上限の月額2.57万円に果たして収まるのでしょうか?
幼稚園は公立と私立が存在し、公立と私立で費用の相場が異なります。公立幼稚園ですと月額1万円に収まるところが多く、私立幼稚園の相場は月額2万後半~3万前半が多いように見受けました。
そして、私が住む市のホームページにこのような記載がありました。
保育料
- 〇〇市立幼稚園の保育料は、令和元年10月から幼児教育・保育の無償化に伴い無償となっております。
- 保育料以外の諸費(おやつ代、教材費、PTA会費など)は、各幼稚園にて実費徴収いたします(月1,000円程度)。
公立幼稚園の場合、無償の上限を超すことはほぼないので、完全無償と考えて問題なさそうです。また、保育料以外の諸費がどの程度かかるのかと不安でしたが、負担は月1,000円程度とのことで、安心しました。
保育園料|認定こども園料はいくら?0~2歳児の保育費用はどう決まるの?
3~5歳児の保育料について
3~5歳児は、国の幼児教育・保育の無償化により、世帯の所得にかかわらず無料です。バス代、教材費、食材料費(主食費・副食費)については保護者の負担となります。
0~2歳児の保育料について
0~2歳児の保育料は、「お住まいの自治体」「世帯所得」「子どもの人数」「保育時間」によって決まります。
子どもの人数
第一子は全額負担、第二子は半額負担、第三子以降は0~2歳児でも無料と国で定められています。自治体の判断で、第二子から無料としている市区町村もあります。
保育時間
保育時間は保護者の就労時間や通勤時間を考慮し、市区町村が決定します。保育標準時間が11時間で、保育短時間が8時間です。短時間の場合、若干保育料が安くなります。
世帯所得
世帯所得は、世帯の市民税所得割額の合計で判断されます。
我が家が住む市では、世帯所得について、所得割額を基準として保育料を15の階層に分類しています。
市民税所得割額は、役所や窓口サービスセンターで発行している「課税・非課税証明書」(400円)で確認できます。マイナンバーカードがあればコンビニでも発行可能です。このほか、給与所得の方は会社等から配布される「市民税・都民税特別徴収税額の通知書」、自営業の方は自宅に郵送される「市民税・都民税納税通知書」でも確認できます。
階層決定については、毎年9月に1年間の決定を行います。
なお、9月から翌3月までは該当年度の市民税額(前年の収入に基づく)で、4月から8月は前年度の市民税額(前々年の収入に基づく)で、決定することになります。
例)
我が家が住む市では、例えば市民税所得割額が48,000円の場合の保育料は11,000円/月です。
我が家が住む市の保育料を一例として紹介しました。正確な保育料を知りたい方は、お住まいの市区町村のホームページで確認してみて下さい。
このほかに、送迎費や給食、延長保育料等の保育料以外の諸費がかかることになります。この諸経費は、園によって大きく異なります。ホームページに金額の記載がある保育園を数か所チェックすると、バス送迎なしで3,000円~5000円/月程度が多いように感じました。これについては、通わせたいと考えている保育園に問合せするのが早くて正確だと思います。
まとめ
最後に、今回の内容をまとめます。
①子どもの年齢、②保育を必要とする事由に該当するか否かによって、各家庭が1・2・3号に区分され、お子様が通える施設が決まります。
認定区分によって、通える施設は以下の通りです。
1号認定:幼稚園、認定こども園
2号認定:保育園、認定こども園
3号認定:保育園、認定こども園、地域型保育
そして、幼稚園|保育園|認定こども園の特徴は以下の通りです。
幼稚園
対象園児:3~5歳
幼稚園は、満3歳から小学校就学までの幼児のための教育施設。
保育所
対象園児:0~5歳
保育所は、保護者に代わって保育するための児童福祉施設。
認定こども園
対象園児:0~5歳
認定こども園とは、幼稚園と保育園の両方の良さを併せ持ち、教育・保育を一体的におこなう施設。
幼児教育・保育の無償化制度のポイントを、幼稚園|保育園|認定こども園別にまとめると次のようになります。
0~2歳児の保育園|認定こども園の保育料は、「お住まいの自治体」「世帯所得」「子どもの人数」「保育時間」によって決まります。
世帯所得は、世帯の市民税所得割額の合計で判断されます。市民税所得割額は、役所や窓口サービスセンターで発行している「課税・非課税証明書」(400円)で確認できます。マイナンバーカードがあればコンビニでも発行可能です。
お子様を幼稚園、保育園、認定こども園に通わせたいと思ったら、確認するサイトとして一番正確なのが、お住まいの市区町村ホームページです。
どの施設に通わせるとしても、保育料以外の諸経費は保護者負担となります。この費用は園によって大きく異なりますので、通わせたいと考えている園に直接問い合わせてみるのが良いと思います。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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