この記事では、基本の粉ミルクの作り方と70℃以上のお湯を使用する理由について記しています。
推奨される作り方
WHO・FAO
WHO(世界保健機関)・FAO(国連食糧農業機関)が共同で推奨しているガイドラインは以下の通りです。
粉ミルクを溶かす際は、沸かした湯を使う、湯は70℃以上のものを使うことと記されています。
厚生労働省
WHO・FAOの発表を受けて、日本でも同内容のガイドラインが発表されました。
〔乳児用調製粉乳の調乳のポイント〕
✔ 乳児用調製粉乳の調乳に当たっては、70℃以上のお湯を使用すること
✔ 調乳調乳後2時間以内に使用しなかったミルクは廃棄すること
厚生労働省 乳児用乳児用調製粉乳に関するガイドライン より
なぜ70℃??
粉ミルク中の病原菌を殺菌するためです。
粉ミルクには、サカザキ菌やサルモネラ菌といった細菌が、ごく微量ですが混入します。
現在の加工技術では、無菌状態の乳児用調製粉乳を製造することは不可能なのだそう。
サカザキ菌は、未熟児や免疫不全児、低出生体重児を中心として「敗血症」や「壊死性腸炎」をおこすことがあり、重篤な場合には「髄膜炎」を併発することがあります。
サルモネラ菌は、粉ミルクの製造過程では混入することはほとんどなく、粉ミルクを開封した後、粉ミルクを溶かすときや溶かした後に混入することがあるようで、下痢、発熱といった食中毒症状を引き起こすことがあります。
70℃以上のお湯で粉ミルクを溶かすことにより、これらの細菌を死滅させることができます。
まとめ
混入する微量な菌を滅菌するために、粉ミルクは一度沸騰した70℃以上のお湯で溶かす必要があるんですね。
滅菌後は、赤ちゃんが飲みやすいように人肌に近い温度にまで冷ましてあげましょう。
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