先日、1歳半になる息子が大きな手術を受けました。
負担の大きい手術でしたので、子どもにとって試練の連続となることが予想されました。
医療は病院に任せるほかありませんが、精神的なケアは親の役目です。
1歳半ってまだまだ幼いように思えて、実のところ、既に色んなことを感じ考えているんですよね。
何も知らされていない状態のまま胸を切られては、身体のみならず、心に深い傷を負うことになるだろうと想像しました。
そして、事前に入院&手術を理解してもらうことが大切だと考え、子供の年齢に合わせて、我が家は紙芝居にして伝えることにしました。
オリジナルの紙芝居を作って、入院前から自宅で何度も読み聞かせをしました。
今回は、この紙芝居を紹介します。
入院&手術の紙芝居
〇〇市の△△町に
“いっちゃん”という それはそれは可愛らしい男の子が
お父さんとお母さんと暮らしていました。
いっちゃんは少し体がしんどいです。
心臓の元気がないからです。
でも大丈夫!
ドクターXが、いっちゃんの心臓を
治してくれることになりました。
心臓の穴を、糸と針を使ってチクチク チクチク…
心臓の穴を塞いでくれました。
手術を終えたばかりのいっちゃんの体は
とってもとってもしんどいです。
でも、大勢の人がいっちゃんが元気になれるように
見守っています。
たくさんのお医者さん、看護師さん
キリンさんやコアラさん、お父さんお母さんが
いっちゃんが元気になれるように応援しています。
みんな、味方です。
頑張ったいっちゃんの心臓は
とても元気になりました。
いっちゃんもとても元気になりました。
そしていっちゃんは、お父さんとお母さんと
仲良く楽しく元気に暮らしました。
おしまい★
紙芝居の使い方
- 4枚目はICUのベッド脇に
- セリフは自由、術後も読み聞かせ
4枚目はICUのベッド脇に
息子は心臓手術を受けました。術後の様態が落ち着くまでの10日間、ICU(集中治療室)で治療を受けました。
ICUは付き添いが出来ません。更にコロナ感染症対策として面会は日に1時間と決められていました。
目を覚ました時、そこは見知らぬ場所で、いろんな機材に囲まれていて、親の姿は見当たらなくて、知らない人が沢山いて、体は痛くて動けなくて、体にはたくさんのコードが繋がれていて…
眠る薬でうとうとしているとはいえ、幼い子供にとってとても過酷な状況です。
ICUでは、紙芝居4枚目「元気になったいっちゃん」のイラストと家族写真を、ベッドから見える位置に貼ってもらいました。
目を覚ました時におぼろげながら、イラストを見て「うー」と反応していたと、看護師さんから教えてもらいました。
セリフは自由、術後も読み聞かせ
セリフは決まっていません。自由です。
手術後も状況を理解できるように、「心臓を治してくれることになりました」を「治してくれました」に言い換えて、何度も読み聞かせました。
紙芝居を使った(親の)感想
- 理解できていたか、不明
- 術後の精神的なダメージは避けられなかった
- それでも大いに役立ってくれたと思う
理解できていたか、不明
入院と手術をすることを理解してもらいたいと、紙芝居にして伝えました。
でも、どの程度理解できていたかは、わかりません。
術後の精神的なダメージは避けられなかった
入院と手術について何度も伝えていましたが、それでも術後の精神状態はかなり不安定になり、術前と比べて本人の様子が色々と異なりました。
意識が戻ってからは警戒心がとても強くなり、人を睨む。硬い表情。長時間ぐずる。術前ごくごく飲めていた薬も頑なに拒否するようになりました。薬かもしれないと思うからか、水も一切飲まなくなってしまいました。
紙芝居の効果がなかったのか、紙芝居の効果があってあの状態だったのか、わかりません。
それでも大いに役立ってくれたと思う
でも、術前から紙芝居を使って何度も説明したことは、ファインプレーだったと思います。
なぜならば、彼の体は彼のものだからです。彼の体に、彼に無断でメスを入れてはいけないと思うからです。
理解できたかは不明ですが、何度も説明することは親の責任として必要だったと思います。
また、手術直後のICUで、意識が戻ってきた息子に対しても、繰り返し紙芝居を読み聞かせました。
ICUにいた期間は本人にとって、精神的にも肉体的にも一番つらい時期でした。
この期間に紙芝居の読み聞かせによって状況を説明できて「紙芝居を用意して良かった!」と思いました。彼に状況を理解してもらうために、最もわかりやすい方法だったと思えました。
まとめ
子供が手術を受ける場合…
- 幼くても、術前術後の説明は必須
- 年齢に合った説明の仕方を
幼くても、術前術後の説明は必須
入院&手術が必要になった場合、赤ちゃんでない限り、しっかり説明しましょう。
子供の体は子供のものです。
年齢に合った説明の仕方を
お子様が理解できる方法と言葉で、伝えてあげて下さい。
我が子は現在1歳半なので、単純な内容の紙芝居を作りました。
これが小学校低学年なら、同じくイラストでもう少し具体的に伝えたと思います。小学校高学年以降であれば、医者の説明を一緒に聞いて、さらに自宅でかみ砕いて説明したと思います。
100%理解することはなかなか難しいですが、何度も繰り返し伝えて、本人が手術を前向きに承諾することが大切だと思いました。
簡単ではありましたが、手術を控えたお子様とお父さんお母さんの参考になれば、幸いです♬
コメント